悪の烙印を押された音楽祭(回想)
昨日の中学音楽祭と5・6年前の長男の頃の音楽祭とは、はるかに様子が違っていた。
ブレザーをビシッ!と決めたクラスもあれば、白シャツで統一したクラスもある。
クラスの23歳の担任が、毎週発行してくださっているクラス便りに裏話としての記事があった。
これを決めるのも、クラスでブレザーを着ない派VS着る派に別れて議論したらしい。
「指揮者や伴奏者が動きやすい白シャツになるんだからクラスでまとめよう」
「先輩たちの白シャツは、インパクトがあった」
「着ているほうがピシッ!とした印象だ」
「さわやかな印象の白がいい」
「シャツのすそが、だらけてみえるからイヤ」
結局、歌に集中する、という気持ちの多くにブレザーを着た方がいいということもあって、着る派がちょっと多かったようだ。
たくさんのステキな笑顔、晴れやかな満足感でにこやかな生徒たち・・・
芋洗いのように混雑したロビーでお弁当を広げる生徒たち・・・3年生は午後の大会に向けて練習に余念がない。
「ガンバルゾー!」「オッー!!!」
どこかでかけ声がすると思ったら、あちこちで気合入れをしだした。
実行委員の子たちも役割に沿って静かに動くし、非常ドアの外のトイレへに立つ生徒も、休憩時間まで立ち歩くこともない。
先生方の手招きで次々に出番に立つクラス以外は、静かに演奏を聴いている。
長男の頃は、シャツのすそを気にするどころではなく、ましてや歌に集中するような状況ではなかった・・・
荒れていた男子や女子のボス格の子たちを通称一軍と呼んでいて、取り巻きや後輩たちは二軍と呼ばれていた。
一軍が男女で5人ずつくらい、二軍は10ー15人はいたと思う。
荒れていた子たちには学校=仲間という居場所があった。
反対に、そういう子たちと交われない子たちが学校という居場所を失くした時代だった。
義務教育の中学校をひとつのステップにと割り切っているフツーの子たちやグレーゾーンと先生に揶揄され、テキトーにかわしている子たちもいた。
みんな心にオモリを持っていたと思う・・・と、いうのも親を見ればわかるからだ。
あっけらかんとして、問題など知らないなどという人もいれば、教育委員会に訴えているという人や親も子どもと一緒に悩んで苦痛な顔をしている人もいた。
その一軍と二軍の子たちの服装の乱れや髪染めは、当時の高校生のコギャルの影響を受けた感じだった。
ルーズソックスに、大きめのカーディガン、シャツを大きくはだけてリボンを垂らし、シャツのすそ出しは当たり前・・・
大ホールの同じ客席を立ち歩き、動きまわり、足を投げ出して座り、非常口の外へ勝手に出入りしてタバコをふかし、トイレの鏡の前で化粧直しにマスカラやリップを使い、香水をふる。
シャツだらだとステージに立てないのは承知の上で、無理やり直されてステージに出されても口パクもなしで、ダラけて立つのがやっとの状態だから、クラスの評価点は下げられ、優勝などできないクラスも出る。
何度も注意をされ、客席の暗がりの中でもその姿は目につき、気に障る。
翌年は、大きな「静かにしてください!」の白い看板を持つ実行委員たちが座席の間とステージの両端に立ち、ずっと掲げたままということもあった。
1年の秋からこういう状態だった学校の荒れは、3年目に校長が変わり、4年目から本格的に教師の入れかえも行い、長男の卒業から4年目に次男が入学したことで、私も久々の参観となったわけだ。
荒れていた○中と言われ続けた長男の中学時代、今は誇れる○中と、先生方の生徒を評価する言葉に、あの頃・・・不登校で動けなくなった息子に心痛めた私の胸が、またチクン
と痛むのだった。
少ずつ慣れてくる自分もいて、私より多くの・・・現場で踏ん張っていた今は19歳の若者たちのことを考えながら、音楽祭の時間を過ごしていた。
「OH MY SOLDIER」を聴きながら、余計にジーンときていた。
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コメント
記事の中身も充実していて、人に読ませるのですが、何より絵がすてきです。ここまで絵を上手に書ける人はなかなかいません。
私は記事を読む前にまず絵を見ています。
(あずき)
いつも褒めていただけて嬉しい限りです。
投稿: 次郎 | 2008年11月 8日 (土) 09時59分